人権
イスラーム革命後、シャリーアに基づく政治体制が導入されたこともあり、女性・同性愛者・非ムスリムの人権状況は大きく悪化した。
憲法では公式にイスラーム教シーア派12イマーム派を国教としており、他のイスラームの宗派に対しては“完全なる尊重”(12条)が謳われている。一方非ムスリムに関して言えば、ゾロアスター教徒、キリスト教徒、ユダヤ教徒のみが公認された異教徒として一定の権利保障を受けているが、シャリーアにおけるイスラームの絶対的優越の原則に基づき、憲法では宗教による差別は容認されている。バハーイー教徒や無神論者・不可知論者はその存在を認められておらず、信仰が露呈した場合死刑もありうる。また非ムスリム男性がムスリム女性と婚外セックスを行った場合死刑なのに対し、ムスリム男性が同様の行為を行った場合は鞭打ち百回であるなど、刑法にも差別規定が存在する。イスラームからの離脱も禁止であり、死刑に処される。
女性に対してはヒジャーブが強制されており、行動や性行為・恋愛などの自由も著しく制限されている。ただし革命以前に比べて職場への女性の進出は進んでいるなど、一部には改善された面も存在している。同性愛者に対しては、共和国憲法で正式に「ソドミー罪」を設けており、発覚した場合死刑である。
刑罰においても、シャリーアに基づくハッド刑の中には人体切断や石打ち、斬首など残虐な刑罰が含まれており、また未成年者への死刑も行われている。国際的に確認されている範囲内で、近年のイランの死刑執行数は、世界の諸国の中で別格の1位である中国に次いで、サウジアラビアやパキスタンとともに2位グループを形成している(北朝鮮の処刑・死刑執行数は概数も不明だが、実際は中国に次いで多いと推測されている。)。イランにおけるこれらの状況は、世界の多数の国の議会・政府、国際機関、NGOや、イラク国民からも人権侵害を指摘され、人権侵害の解消を求められている。
イランに生まれなくて良かった・・・・