なんてこたぁない。ただの昔の・・・その9
忘れてならないのは、財津一郎の存在です。
財津は帝劇ミュージカルアカデミーの研究生から喜劇に転じたという経歴の持ち主で、この番組でテレビにデビューしました。
いきなり「きびしいー!」だの「ひじょーに、さびしいー!」などと奇声を発して、お茶の間のドギモをぬきました。
さらに長い舌を出しては、刀をペロペロなめる、腕を後ろから回して反対側の耳をかく。
奇優というべきでした。
この蛇口一角、きっと大人たちに人気があったのではないでしょうか。
いまやおじさんとなったぼくも、まだ小学生か中学生だったが、このノーテンキな番組にただならぬものを感じていました。
それは蛇口一角が発散する、なんとはなしの男の哀しさのようなものではなかったのでしょうか。